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ディズニーシーで子供に返って(ミラコスタ)<3>

    最後に、ディズニーシー最大の水と光、音のショー、ディズニーシー・シンフォニー鑑賞の特等席(ものものしく立っている警備の人が通路をあけてくれるのって、VIPにでもなった気分だね)に案内してくれて、じゃあ、ゆっくりお楽しみくださいね、と、去って行った。
    ディズニーシー・シンフォニーが終わって閉園までの1時間、ぞろぞろとパークを後にする人に逆行し、園内の未制覇のアトラクションをほぼ廻った(だって、待ち時間はほとんどなかったもん)。ついに閉園時間が訪れた時、私たちは戦いすんで?くたくただったけれど、清清しい顔をしていた。やるべきことはやった、充実感が体から溢れていた。

   翌日は、ホテルからパークを眺めながら、ゆったりとした朝食をとった。開園と同時に、蟻のように園内になだれ込む人々。帆船に乗って、おなじみのミッキーちゃんたちが挨拶に来て、フラッグ隊や、鼓笛隊が、賑やかに1日の始まりを告げていた。プロメテウス山は、相変わらず噴煙を上げ続け、その中を突っ走る地底走行車(センター・オブ・ディ・アース)は、ものすごい角度で落下してゆく。窓越しに、雑踏を悠然と眺めながらいただくコーヒーは、また一段とおいしい。

   ミラコスタは、ただパークで遊ぶためだけに利用するのはもったいないほどの、素晴らしいホテルだった。パークの賑わいはきっぱりと遮られ、そこには、ゆったりとして、贅沢なイタリアの田舎の休日が用意されている。窓越しにゴンドラを見ながら過ごせるプールバー、豪華なスパ、自分の居場所を忘れさせてくれそうな美しく整備された庭園。

   それにしても、ミッキーちゃんらの忙しいこと。こちらで踊っているかと思えば、向こうでは、にこやかに写真撮影の相手をしてくれている。船に乗って手を振っているかと思えば、あちらではショーに出演している。ヴェラビスタ・ラウンジのマネージャ-にそっとお尋ね。ミッキーマウスは、いったい、何人いるの?(10人、20人?それとも・・・?)彼は、えっ?(ちょっとだけ沈黙)”申し訳ありませんっ・・・(硬い表情)一人だけです(にこにこ)・・・。うーーん、さすがの答えに唸ったね。

   さて、今からディズニーリゾートへ出かけたいと思っている皆さん、できる限り予約を取ってお出かけください。特に食事は、軽食で済ませるから、とか、そこらでファーストフードを買うから、なんて思っても、それでさえ、恐るべき時間がかかるのだから。そして、ディズニーワールドの奥の深さを感じてきてくださいね。

TEXT/椎名 まこ
E-mail : nagi@nagi-web.com