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アロマテラピーについて(2)

◆ハーブとは・・・

ハーブとは、英語の“herb”のことで、薬草、香草、または、草、草本などと訳されています。 語源は、ラテン語の『herba(緑の草)』です。


ハーブの歴史はたいへん古く、中国の皇帝の神王がハーブに関する本を著したのは、 紀元前4世紀の頃だと言われています。     古代メソポタミヤ文明にも、すでにハーブに関する記録があるといいます。 聖書の創世記には青草が出てきますし、エジプトのパピルスには、ハーブを塗り薬に使ったことが 記されています。    ピラミッド工事の労働者の健康保持と強壮にも、ハーブは使われていました。 その後、ギリシャ、ローマと伝わり、ヨーロッパ全土に伝わっていきました。 中世のイギリスで心と体の両方の病に効果があるとして使われたハーブが、16世紀の新大陸の 発見とともにアメリカに渡り、各国の植民地で根ざしていきました。


ハーブは、中世には、薬草(薬効のある植物)のことをさしましたが、いまでは、 『料理の香づけ』に使われる草から、『暮らしにゆとりと潤いをもたしてくれる植物』 『人間の生活に役立つ草木』のことを、広い意味で、ハーブとよんでいます。 和食の薬味(シソ、ショウガ、ねぎ、山椒など)や、生薬、中国の漢方薬なども、 アジアのハーブといえます。
では、代表的な人気のハーブを、その効能とともに、ご紹介しましょう。


◆ラベンダー(Lavandula angustifolia)

語源はラテン語『ラバレ』(洗う) 古代ローマ時代に、浴用剤として利用されたことに由来する。

シソ科常緑低木
原産地:地中海沿岸
開花期:6~7月
利用部分:葉・花・茎

もっともポピュラーなイングリッシュラベンダーをはじめ、フレンチラベンダー、ラバンジン、フリンジド ラベンダーなど、多くの種類があります。    心理的な不調を癒す力を持ち、鎮静作用があり、気分を爽やかにして、穏やかな眠りに誘います。 その他、血圧降下、発汗作用がありますが、通経作用があるので、妊娠初期の方は、使うのを 避けたほうがいいでしょう。    乾燥しても香がなくならないので、陰干しした花をティー、ポプリに利用したり、砂糖菓子、ドレッシン グなどにも、使われます。

◆カモミール(Matricaria chamomilla)

キク科一年草
原産地:ヨーロッパ、西アジア
開花期:4~5月
利用部分:花

一年草のジャーマンカモミール、多年草のローマンカモミールが、一般的です。 他に、染めに使う黄色いダイヤーズカモミール、八重咲きのダブルフラワーカモミールなどがあります。 花にリンゴの香りに似たさわやかな香りがあるところから、『大地のりんご』と呼ばれます。    鎮静、保温、発汗作用があり、疲労回復、不眠、イライラの解消、風邪の初期症状などに効果があります。 ハーブティーとして、風邪などにひろく用いられています。 また、入浴剤、石鹸、シャンプー、リンス、ポプリ等にも利用されています。